奈良県で発生した妊婦死亡事故の医療訴訟で、被告医師側の弁護士がインターネット百科事典「ウィキペディア」を丸写しした準備書面を提出したとか。しかし事実関係に誤りがあり訂正する騒ぎになっている。
以前にも福岡市の学校で、学校に植えられているキョウチクトウに毒性があるという当初があり、ウィキペディアを参考にして伐採を決めたというニュースもあった。
ウィキペディアは百科事典をうたっている。しかし実際の信憑性は疑問である。記事によってはまともなものもあるが、話にならないレベルの記事も多い。
悪意を持った者が自説などの展開をしつこくおこなうことも珍しくない。また、特に知識がないのに知ったつもりになっている人物が適当な思いこみだけで書くことも多い。自分の専門分野だけみても、間違いや「個人の主張をあたかも客観的事実に見せかけて書いている」というのも多い。
あまりにも変な記述は正しい記述に書き換えたり該当箇所を削除したりすることも可能にはなっている。またどうしようもない記事については記事ごと削除することも可能にはなっている。
しかし自説を一方的に押しつける者や、「記事の数は多ければ多いほどいい」「記事の容量を減らすのは荒らし」「自分では加筆も修正もできないのに、とにかく記事の削除を妨害し、落書きすら消させないようにする」という変な強迫観念にとらわれているネット自警団のようなユーザー(1人だけではなく多数いる)に絡まれ、間違った記述に差し戻されたりけんかを売られたりすることもことも珍しくない。
その結果間違った記述がはびこっている。ウィキペディアにはルールが整備されているとはいえども、上記のネット自警団のようなユーザーがルールを恣意的に解釈して絡んでくる上、仲裁機関などは一切ない。「言った者勝ち・やった者勝ち」という実情である。
事件や事故が報じられると、事件の重大性などを一切考慮せずに、大した事件でもないのにニュースを見たまま関係記事に書き込む者も多い。また自治体・町名や小中学校・地域の施設などでは、周辺施設一覧など《公式サイトの抜き書き以下》の記事を大量に立てる者も多い。外部サイトからの転載も毎日のように発見されている。
個人的には以前はウィキペディアの理念には肯定的だったが、今やアンチになってしまった。
しかし世間ではいまだに「信用性がある百科事典」と見なされている様子である。百科事典を名乗っていても実際はネット掲示板レベルに成り下がっている以上、情報の扱いには注意を要する。