性差別批判でも「男性差別」は当然視するダブスタ矛盾

2021年2月12日

ジェンダーハラスメント フェミニズム 差別 男性差別

t f B! P L

「キャリコネニュース」サイトで2021年2月12日、『性差別に直面した瞬間「コーヒーメーカーと給湯器の掃除は女子社員だけ」「女に仕切れるはずがない。担当を変えろ」』が配信されている。

 職場での性差別での実態証言を訴えている。

女子社員だけに「お茶くみ」を押しつけるとか、それは問題であることはいうまでもない。

しかし、後半部分に目を疑った。

当該文章での後半では、男性が男性というだけで受けた性差別の証言についても記載されている。

証言者は学校の男性教師。

同僚に、普段は「ジェンダー」とか「フェミニズム」とかことあるごとに言い立てる女性教師がいるという。

しかしその女性教師は、その口で「大変なクラスの授業や担任は男の先生がして欲しい」と発言するなど、ことあるごとに面倒ごとは男性の仕事と決めつけて男性教師に押しつけ丸投げしようとする態度が目立つという。

証言者はそのことを批判している。

しかしこの文章では、男性証言者の訴えについて、「しかし、そもそも身体的な違いなどから、すべての面を男女平等にするのは難しいだろう」と切り捨てている。

何というダブルスタンダードなのか。

男性差別には無頓着どころか煽るような「女性差別批判」

各個人の条件を汲んで個別に判断するならともかく、男女の性別の違いだのけで荒っぽくひとくくりにして「身体の違い」として性別だけで役割分担を押しつけることこそ、性差別の典型例である。

しかしこの文章では、男性が男性であるというだけで、「男性に押しつけて当然」とその手の女性がみなした仕事――面倒ごとや、ややこしいことへの矢面に立たせるなど――は平気で押しつけることを当然視している。

こんなことを当然視するのなら、「女性というだけで、何かを押しつけられる」ことも正当化してしまうことになってしまう。

本当の意味で男女平等を求め、性差別をなくしたい立場からみれば、そんなものは容認できない・耐えられないことである。しかしこの手の自称「フェミニスト」=家父長制パターナリズム的なジェンダー観を永劫に守ろうとする保守主義者にとっては、この手のダブルスタンダードに何の矛盾も感じないらしい。

そしてこの手の自称「フェミニスト」は、男性が声を上げることを敵視し、声を上げた男性を「ミソジニスト」などと中傷して平気な顔をしていることも多い。

また普段は「ジェンダー」とか「フェミニズム」だとかいいながら、「女の性別」に人一倍こだわり、ある一定のカテゴリに属すること(力仕事、困難な業務、面倒ごとの矢面、責任が問われることなど)を「男の仕事」と決めつけて男性に押しつけて平然としている、男性に対してステレオタイプ的な偏見を捨てないような自称「フェミニスト」は、文章で指摘された対象の人間だけではなく、よく見かける。

こういう時代遅れの自称「フェミニズム」=実体は宗教右翼的な時代錯誤の反動主義を乗り越えていく必要がある。


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